>>208
願いや目標をもって、今この人生を精一杯生きることは人生にとって重要なことですが、
その願いを神仏がかなえてくれると考えないのが基本的な仏教の考え方です。

われわれ人間の考える望みは、欲望に根ざしたものが多く、
それに執着をしても、本当の幸福は得られないということです。
阿弥陀さまにお願い事をしないというのはそういうことです。

受験の神さまにお願いに行って、受かるはずのない私が受かるなら、
その代わりに、誰かが落ちることになります。
神や仏が素晴らしい方なら、そういう自分勝手な願いをかなえるでしょうか。
阿弥陀仏は、すべての命あるものを平等に救いたいという願いをもちます。
往生は死後ですが、その大きな慈悲につつまれた生き方というのが、
今のわたしたちの生き方になります。